【留学書類の翻訳】在学・成績・卒業証明を“出願用”に|行政書士が対応
【2026年1月31日更新】
留学出願で書類翻訳が必要になったとき、訳文だけを先に作ると、想像以上に差し戻しが増えます。 理由はシンプルで、海外の出願審査では「英語で読める」だけでなく、“公式書類として信頼できる形か”が評価対象になるからです。多くの大学・評価機関では、英語以外の書類は公的/公式な翻訳(officially translated)や、証明付き翻訳(certified translation)を求めることがあります。
さらに公式成績証明書(Official Transcript)は、大学側が封緘(sealed envelope)やレジストラ発行での提出を求めることがあり、翻訳が正しくても提出方法を誤ると止まります。この記事では、出願でよく必要になる 「在学・成績・卒業」の3点セットを中心に、最短で“出願用に通る形”を整える手順を解説します。

留学書類の翻訳、迅速に対応
在学・成績・卒業の3点セットを“出願用に通る形”へ。差し戻しを防ぐ表記ルールと証明(certification)のポイントを整理します。
目次
1. はじめに|「英語で読める」だけでは通らない理由
留学出願では、訳文の内容に加え、提出書類として求められる形式・要件を満たしているかが確認されます。 例えば official / certified / sealed 等の指定がある場合、自己翻訳や要件に適合しない体裁の訳文では、受理されない可能性があります。
とりわけ成績証明書は審査上の重要書類であり、科目名・単位数・評価・学期等が正確に読み取れることが求められます。 判読性や表記の整合が不十分な場合、追加提出(再提出)を求められることがあります。 また「Official Transcript」の指定がある場合には、封緘や電子送付など、提出方法自体が要件として定められることがあります。
2. まず学校に確認|英文発行の可否と“Official”扱い
期限が迫っている場合ほど、翻訳の手配に先立ち、まず母校(発行元)に「英文書類として発行可能か」を確認することが重要です。 学校が発行する英文書類(英文成績証明書・英文卒業証明書等)は、提出先が求める形式に適合しやすく、結果として差し戻しのリスクを低減できます。
2-1. 確認すべき3つの質問
- 英文の在学証明書/成績証明書/卒業証明書は発行可能か
- 発行できる場合、“Official”扱いか(署名・押印・封緘・電子送付など)
- 発行できない場合、和文+第三者翻訳で良いか(学校としての指定があるか)
2-2. WESなど“学歴評価(Credential Evaluation)”が絡む場合
北米圏などでは、大学出願でWES等の学歴評価が求められることがあります。この場合は翻訳に加えて、 「どの書類を、誰が、どう送るか」が重要になります。提出先(評価機関・大学)の指示が最優先なので、 Required Documents を個別に確認し、送付条件(発行元送付、電子送付の可否など)も合わせて揃えることがポイントです。
3. よく必要になる3点セット|在学・成績・卒業
留学の手続きで「翻訳が必要な学業関連書類」は、ほぼこの3点に収束します。出願・ビザ・奨学金・寮など、 提出先が変わっても繰り返し要求されやすいので、“出願用セット”としてまとめて整えると効率が上がります。
3-1. 在学証明書(Certificate of Enrollment)
主に「現在その学校に在籍していること」を証明します。学籍状態(在学中/休学中)や所属(学部・研究科)、 在学期間の表記を正確に移すことが重要です。出願先はこの情報を「現時点のステータス確認」に使うため、 発行日が重要になりやすい点も押さえます。
3-2. 成績証明書(Academic Transcript)
最重要です。審査は成績証明書を起点に行われることが多く、科目名・単位・評価・学期の読み取りができないと、 追加提出(再提出)になります。提出形式が「Official Transcript」で指定される場合は、封緘提出や電子送付など、 提出方法も含めて要件を満たす必要があります。
成績証明書の英語翻訳サンプル | なないろ証明書翻訳

※本画像はサンプルであり、実在の成績証明書の英訳ではありません。
※学校・提出先により、封緘(sealed)や発行元送付等の条件が追加される場合があります。
3-3. 卒業証明書(Certificate of Graduation / Degree Certificate)
最終学歴(学位取得)を証明します。学位授与日(degree conferred date)を重視する提出先もあるため、 卒業証明書と成績証明書の記載内容がどう連動しているかを確認して揃えるのが安全です。 迷うより、まず3点を揃えておく方が全体として早く進みます。
4. 自己翻訳NGのケースと第三者翻訳の考え方
「自分で訳して出せますか?」はよくある質問ですが、留学出願では自己翻訳NGの場面が珍しくありません。 審査側が求めているのは“英語文”ではなく、「第三者が責任を負う翻訳(certified / official)」であることが多いからです。
4-1. 自己翻訳が危ないサイン(提出要件の言葉)
- certified translation / certified(証明付き翻訳が必要)
- officially translated(公式翻訳が必要)
- official transcript(公式成績証明書の提出形式が厳格)
4-2. 第三者翻訳で重要になる「証明」の中身
certified translation が必要な場合、一般的には翻訳者(または翻訳機関)が正確性・完全性を宣言する文 (certification statement)を付し、署名・日付・連絡先などを添付します。提出先の指定があるときは、 その書式・文言に合わせるのが安全です。
4-3. “公式成績証明書”と“翻訳”は別レイヤー
Official Transcript は「発行元(大学)が公式に発行し、封緘や電子送付など指定の形で提出するもの」です。 一方、翻訳(Certified / Official Translation)は「内容を英語化し、必要に応じて翻訳者が証明を付けるもの」。 つまり、提出方法(公式性)と翻訳要件(証明)は別で、両方満たす必要がある場合があります。
5. 書式統一・用語統一の重要性|差し戻しを減らす整合性
留学書類の翻訳は、文章力よりも「整合性」が重要です。複数書類をバラバラに翻訳すると、審査側で突合できず、 “追加説明”になりやすいです。3点セットをまとめて整える価値はここにあります。
5-1. 氏名・日付・学校名は「一目で同一」と分かるように
- 氏名ローマ字:パスポート表記に寄せる(出願ポータル登録名と一致)
- 日付:YYYY-MM-DD等で統一(和暦併記するならルール固定)
- 学校名:英文正式名称があるならそれを使用(表記揺れを起こさない)
5-2. 成績証明書の訳語ブレが一番危険
- 単位:credit / unit を混在させない
- 学期:Spring/Fall、Semester/Term の混在を避ける
- 評価:対応表を“勝手に作らない”(必要なら注記で対応)
5-3. レイアウトは“原本準拠(line by line)”が基本
審査側は原本と英訳を突合します。項目順や表の構造を大きく変えると確認コストが上がり、差し戻しになりやすいです。 可能な限り原本の構造を維持し、見出し・欄名・注記の位置関係も揃えて提出しやすくします。
6. 提出前チェックリスト|発行・翻訳・スキャン
6-1. 発行・提出方法のチェック
- 英文発行の可否を確認した(不可なら第三者翻訳へ)
- Official Transcript の提出方法を確認した
- 封緘が必要なら、封筒を開けていない(開封で無効扱いになり得る)
- 電子送付指定がある場合、送付元の条件を満たしている
- 評価機関が絡む場合、個別の Required Documents を確認した
6-2. 翻訳要件のチェック
- officially translated / certified translation の要求がないか確認した
- certified が必要なら、翻訳証明(certification statement)が付いている
- 署名・日付・翻訳者情報など、求められがちな要素が揃っている
6-3. 整合性チェック(3点セット横串)
- 氏名ローマ字が、出願システム登録名/パスポートと一致
- 学校名・学部名・学位名の表記が在学/成績/卒業で統一
- 日付表記ルールが統一(和暦→西暦変換の誤りがない)
- ページ欠落がない(表裏、別紙、注記ページの取り忘れ)
6-4. スキャン・ファイル形式チェック
- カラー推奨(押印・透かし等がある場合に有利)
- 文字が潰れていない(成績表の細かい文字に注意)
- 提出先がPDF指定ならPDF(提出形式の条件がある場合)
7. まとめ
留学書類の翻訳は、訳文だけを速く作っても、提出形式(official transcript)や翻訳の証明(certified / official translation)の要件を止まります。急ぎのときほど、提出先の条件に沿って“通る形”を先に確認することが重要です。 「在学・成績・卒業」の3点セットは、単体でバラバラに動くより、出願用にまとめて(表記統一+形式統一)で整えるのが最短です。
注文前に「英文発行の可否」「Official Transcriptの提出方法」「certified/official translationの要否」を確認することがポイントです。
なないろ証明書翻訳は翻訳実務経験が豊富な行政書士2名体制で運営し、海外提出を見据えた形式面までチェックします。公証・アポスティーユの取得・申請代行も対応可能です。

