定款の翻訳(英訳)|行政書士が提出用に整えた英訳を作成

【2026年2月6日公開】

定款(Articles of Incorporation)の英訳が必要となる場面では、「どの形式で共有すべきか」「提出先の確認に耐える体裁となるか」が、初期の検討事項になりやすいものです。実務上、提出先が求めるのは単なる英訳の有無ではなく、内容を客観的に確認できる体裁であること、ならびに原文との対応関係(照合性)が明確であることです。これらが不十分な場合、条番号の追跡が困難である、原文との対照がしづらい、用語が統一されていない等の理由により照会が生じ、手続進行に支障を来すことがあります。

なお、提出先の審査や確認は「英語として自然かどうか」よりも、「原文の規律が正確に反映され、第三者が検証できるか」が重視される傾向があります。特に、海外側の担当者は日本法の制度に必ずしも馴染みがあるとは限らず、“それらしく聞こえる英語”が必ずしも正しい理解に繋がらないことがあります。定款英訳では、制度に固有の概念(機関設計、代表権、株式条件、公告等)を、原文の意味が変わらない範囲で、確認しやすい形に整えることが重要です。

また、定款は会社運営の根幹を定める重要文書です。訳文に誤解を招く表現や解釈の幅が残ると、取引先・審査機関が慎重な判断を要し、追加資料の提出や補足説明を求められることがあります。定款英訳において重要なのは、単に英語へ置換することではなく、提出・審査・確認の各局面で不確実性を残さないことにあります。なないろ証明書翻訳では、PDF/Wordのいずれにも対応し、提出用途を踏まえた体裁へ整えたうえで納品いたします。公証・アポスティーユを含む認証手続についてもご相談いただけます。

定款の翻訳(英訳)|行政書士が提出用に整えた英訳を作成
Nanairo
なないろ証明書翻訳NANAIRO TRANSLATION

定款の英訳・翻訳を確実・迅速に

条番号・構造の保持、用語・表記の統一、原文との照合性を重視し、行政書士が英訳を作成します。

1. どのような場面で定款英訳が求められるか(契約・DD・口座開設・設立)

定款の英訳が求められるのは、海外側(取引先・投資家・金融機関・当局等)が、会社の基本事項や統治構造、株式条件を確認する必要がある場面です。代表的には、次のような局面で提出が求められます。

  • 海外企業との契約・取引開始(ベンダー登録、KYC/制裁チェック等)
  • デューデリジェンス(DD)・M&A・資本提携(株式・機関設計・代表権等の確認)
  • 海外銀行口座・決済アカウント開設(法人情報・権限者の確認)
  • 現地法人設立・支店登記・ライセンス申請(会社の規律・権限体系の提示)

実務では、提出先が「何を確認したいのか」を把握しておくと、英訳の仕様(全文/抜粋、対訳の要否、証明・認証の要否)が定まりやすくなります。 例えば、金融機関の口座開設では「代表権が誰にあるか」「署名権限者の根拠」が焦点になることが多く、投資家DDでは「株式の譲渡制限」「機関設計」「公告方法」など、条項単位での照合性が重視されます。用途に応じて、確認が止まりにくい体裁を設計することがポイントです。

2. 提出用途で重要となる3要件(意味の一致/照合性/一貫性)

提出用途の英訳で重視されるのは、語学的な流暢さよりも、提出先が客観的に検証できる状態であることです。特に、次の3点が基礎になります。

  • 原文の意味を損なわないこと(意味の一致)
  • 原文と対照できること(条番号・構造の対応)
  • 用語・表記が全体として統一されていること(一貫性)

この3要件は、どれか1つだけ満たしても十分とは言いにくいのが実務感覚です。例えば、英語として自然でも、条番号が追えなければ提出先は「原文のどの部分に対応するのか」を確認できません。また、条番号が追えても、同一概念が複数の訳語で表現されていると、提出先は別概念と誤認するリスクを警戒します。提出用途では、“確認しやすい設計(照合性)”と“読み違いが起きにくい運用(用語統一)”がセットで評価される場面が多い点を押さえておくと、期待値のズレが起きにくくなります。

さらに、定款には日本の会社法制度に固有の概念が多数含まれます。海外側の読み手が自国制度に当てはめて理解してしまうと、実態と異なる理解が生まれ、追加照会・追加書類に繋がることがあります。したがって、定款英訳では制度を“置き換え過ぎない”こと(制度誤認の回避)も実務品質の重要要素になります。

定款の英語翻訳サンプル | なないろ証明書翻訳

定款の翻訳(英訳)|行政書士が提出用に整えた英訳を作成|定款の英語翻訳サンプル | なないろ証明書翻訳

※本画像はサンプルであり、実在の定款の英訳ではありません。

3. PDF/Wordの依頼ポイント(形式別の留意点)

定款データは、Wordで管理されている場合もあれば、登記・保管の都合でPDFのみ手元にある場合もあります。いずれの形式でも対応可能ですが、形式に応じた留意点があります。

ポイント:納品形式は「提出先の指定」と「社内での更新運用」の2点を基準に決めるのが実務的です。提出先がPDF指定・対訳指定など形式要件を明示している場合は、それに合わせるのが原則です。指定がない場合は、用途(審査/契約/DD)で求められる確認方法(条番号での照合、改訂履歴の管理、共有範囲)を踏まえ、WordまたはPDFのいずれが確認・運用に適するかを整理して提案します。

Wordでのご依頼が適する例

  • 条番号や段落構造を保持したまま整備したい
  • 将来的な定款変更に伴う更新を見据えて管理したい
  • 社内の参照用として編集可能な形式が必要
  • 海外メンバーや取引先へ共有する際に、追記や注記が必要になり得る

PDFでのご依頼が適する例

  • 手元資料がPDF(スキャン含む)のみ
  • 提出先がPDF提出を前提としている
  • 原本に近い体裁を維持して提出したい
  • まずは提出に必要な英訳を優先し、更新運用は後で検討したい

PDFがスキャン画像の場合、読み違いが起きやすい箇所(押印付近、傾き・影、かすれ、複写ノイズ等)が手続遅延の原因になり得ます。判読性に不安があるページが含まれる場合は、該当ページのみ再スキャン・撮り直し等をお願いすることがあります。これは品質のための確認であり、“不確かな状態のまま進めて差し戻しを招く”ことを避けるための実務的なプロセスです。

4. 体裁整備の具体例(条番号・見出し・用語統一)

提出用途の英訳では、訳文の正確性に加えて、提出先が検証しやすい体裁に整備することが重要です。主に次の観点で整えます。

  • 章・条・項の区切り、条番号、見出しを可能な限り保持
  • 同一概念(例:Director/Representative Director/Shareholders’ Meeting等)の訳語を統一
  • 固有名詞(会社名、所在地等)の表記揺れを抑制
  • 数値・日付・住所表記の形式を統一し、誤認・誤読を予防

翻訳で重視する点:例えば条番号だけ残して本文を段落ごとに崩してしまうと、提出先は原文と照合できません。逆に、条番号・見出し・項の構造が維持されていれば、提出先は「第○条の内容はこれ」と正確に確認できます。

また、定款では同一の用語が繰り返し登場します。ここで訳語が揺れると、提出先は「別の役職・別の機関なのか」と慎重になります。英訳の品質評価は、文章の滑らかさだけではなく、こうした一貫性(Consistency)によって左右されることが多い点が実務的に重要です。

5. 公証・アポスティーユが関係する典型例

定款の提出にあたり、英訳のみで足りる場合もあれば、翻訳証明、公証(Notarization)、アポスティーユ(Apostille)等の認証を求められる場合もあります。要件は提出先・国・用途により異なるため、提出先の指示に沿って整理します。

  • 海外金融機関:英訳に加え、翻訳証明や公証を要求
  • 海外当局:アポスティーユまたは領事認証の要否を指定
  • 投資家DD:条番号・機関設計・株式条件の明確化を重視

認証の要否がある場合、提出先は「その訳文が誰によって作成され、どの文書に対応するのか」を確認したい意図を持つことが多いです。そのため、翻訳証明の文言、添付の形式(原文の写しの添付有無、ページ構成)、署名・押印の扱いなど、手続要件に応じた整備が重要になります。要件が未確定な場合でも、提出先の案内文やメールがあれば共有いただくことで、必要手続の整理がしやすくなります。

6. ご依頼時の確認事項(最小構成)と進行手順

ご依頼時点で共有いただきたい情報は、次の3点です。

  • 定款データ(PDFまたはWord)
  • 提出先(分かる範囲で)
  • 期限(いつまでに必要か)

追加で、会社名の公式英語表記、住所表記の方針、提出先の指定(全文/抜粋、対訳、翻訳証明や公証の要否等)があれば、体裁・表記方針の確定が円滑になります。

提出要件が不明な場合:よくある状況です。提出先が何を求めているかが曖昧なときは、用途(契約・審査・DD等)から、必要になりやすい範囲と仕様(全文/主要条項の先行、対訳の要否、証明・認証の要否)を整理して進めます。期限がタイトな場合は、まず主要条項を優先して整備し、その後必要に応じて範囲を拡張する進め方も可能です。

進行手順

  • 資料受領(PDF/Word)
  • 提出先・用途の確認(要件・必要範囲の整理)
  • 納品形式の確定(Word/PDF、対訳、証明の要否等)
  • お見積の提示 → ご依頼確定後に着手
  • 英訳作成(体裁・用語統一・照合性の確保)
  • 納品(必要に応じて認証手続も対応)

7. 料金・納期の目安と変動要因

納期は原則として2営業日を基本としていますが、分量、判読性、別紙の有無、対訳や指定フォーマットの有無、認証手続の要否等により前後する場合があります。費用も同様に、対象範囲と形式要件に応じてお見積します。

  • 条項数(ページ数)/別紙の有無(株主名簿等が別添されているケース)
  • PDFが画像スキャンの場合の判読性(かすれ・傾き・影の有無)
  • 対訳形式や、提出先指定フォーマットの有無(レイアウト調整の要否)
  • 翻訳証明/公証/アポスティーユ等の手続要否(手続工程の追加)
  • 途中で提出要件が追加され、範囲が拡張するケース

8. よくある質問(PDFのみ/対訳/公式英語表記など)

Q1. PDFしかありませんが依頼できますか?

A. 可能です。判読性が確保できれば、PDF(スキャン含む)からでも提出用途に耐える英訳を作成できます。読み違いが起きやすい箇所がある場合は、該当ページのみ再スキャン等をお願いし、確認可能性を優先して整えます。

Q2. Wordで渡すと何が違いますか?

A. 条番号・見出し・段落構造を保持しやすく、提出先が照合しやすい体裁を作り込みやすい点がメリットです。将来的に定款を変更する可能性がある場合、英訳の更新運用にも向きます。

Q3. 提出先から対訳形式を求められています。対応できますか?

A. 可能です。提出先指定のサンプルやフォーマットがあれば共有ください。指定がない場合でも、照合性が高い対訳形式(見出し・条番号の対応が明確な形)で整えます。

Q4. 会社名の公式英語表記が決まっていません。

A. 問題ありません。一定の表記ルールで整えます。公式表記(登記上の英語名、海外向け資料の表記等)が既にある場合は、その表記を優先して統一します。

Q5. 提出要件(全文か抜粋か)が分かりません。

A. 提出先の案内やメールがあれば共有いただくと整理が早いです。資料がない場合でも、用途(口座開設、DD、契約等)から必要になりやすい範囲を提案し、期限がある場合は主要条項の優先整備など、止まりにくい進め方を組み立てます。

9. まとめ|提出用途に耐える定款英訳の要点

提出用途の定款英訳では、原文の意味を損なわないことに加え、条番号・構造の保持による照合性、用語・表記の一貫性が重要です。さらに、制度に固有の概念を“置き換え過ぎない”こと(制度誤認の回避)や、判読性の確保を含むプロセス設計が、照会や差し戻しの抑制に繋がります。

なないろ証明書翻訳は、翻訳実務に精通した行政書士2名体制で、海外提出を見据えた形式面まで確認のうえ対応します。 公証・アポスティーユの取得および申請代行にも対応可能です。

この記事の執筆者

古森 洋平
行政書士古森 洋平

銀行・投資銀行での法人向け実務経験を経て、行政書士として各種書類作成支援に従事。
正確性とスピードの両立を重視し、丁寧に翻訳・サポートをします。

行政書士TOEIC925点WorldQuantUniversity(米国の大学院) 理学修士

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